China life and law

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中国における日系企業の推移

前回の記事では、中国における邦人の推移についてご紹介しましたが 、 

chinalife-and-law.hatenablog.com

今回はこれに続いて、中国における日系企業の推移についてご紹介したいと思います。

中国国内の日系企業

外務省の統計(海外在留邦人数調査統計 統計表一覧 | 外務省)によれば、まず、統計にいう「日系企業」には、「現地法人化された日系企業」(本邦企業が出資し海外に設立した現地法人、あるいは邦人が海外に渡って興した企業)、「現地法人化されていない日系企業」(本邦企業の海外支店、駐在員事務所及び出張所など)、「区分不明」(現地法人化されているか否かが不明な日系企業)が含まれることが前提となっています。

これを前提とした上で、2016年10月時点で、中国には3万2313もの日系企業の拠点が置かれており、これは、全世界の日系企業の拠点7万1820のうち約45%を占め、最も日系企業の拠点数が多い国ということです(第2位のアメリカが8,422で全体の約12%ですので、圧倒的に中国が多いといえます)。

ただ、前年比という観点からしますと、2015年10月時点で中国の日系企業の拠点数は33,390だったところ、2016年10月は1,077拠点減少しており、前年比では約3.2%の減少となっています。

2007年以降の統計では、2011年時に33,420拠点とピークを迎え、尖閣問題の顕在化した2012年には31,060拠点まで約2,400拠点の減少となりましたが、その後は右肩上がりで拠点数は増加していました。そのような中、2016年に2012年以降初めて減少傾向になっているようです。

中国経済は失速していると報道はされがちではありますが、日系企業の進出数、増加率といった観点からは、そのような結論付けをするには早急に過ぎる、といえるかもしれません。

地域ごとの日系企業

さて、在中の邦人数と同様、中国の各地域ごとの日系企業数についても見てみましょう。

外務省の統計によれば、地域ごとの日系企業数を上位順に並べると次のとおりです(カッコ内前年比増減率)。

減少率という点では、青島総領事館の管轄する山東省の日系企業の減少がかなり目立つ数字となっています。発展目覚ましい深センの所在する広東省を管轄する広州総領事館の管轄地域も、それに続く減少率という点は少し気になるところです。

他方、こうやって見ますと、上海総領事館管轄地域における日系企業の数は圧倒的ですね。中国の自国内の約70%が集中しているだけでなく、全世界の日系企業の約30%がこの地域に集中している計算です。このような数字だけから見ますと、上海周辺エリアについては、日系企業同士でも競争の激しいエリアといえるかもしれません。

とはいえ、様々なITサービスの発展が目覚ましい中国の、その中におけるビジネスの中心地である上海エリア、未だ開拓されていない市場で大きく躍進する日系企業が現れるのが楽しみなところです。

 

中国における邦人の推移

今回は、日本人にとっては近くて遠い国、中国において、一体どれだけの在中邦人がいるのかについて簡単にご紹介したいと思います。

中国国内の邦人数

既にご存知の方も多いかと思いますが、外務省は1年に1回、在外邦人の人数統計調査を公表しています。

海外在留邦人数調査統計 統計表一覧 | 外務省

2017年版の統計(統計は2016年10月1日時点のもの)によれば、外務省に届出をしている在外邦人133万8477人のうち、中国に在留している邦人は12万8111人で、在外邦人のうち約10%の割合を占めているようです(ちなみに最多はアメリカで、約42万人がいるそうです)。2016年版の統計では、中国に在留している邦人は13万1161人となっており、前年比で-2.3%に落ち込んでいるとのこと。2007年以降、2012年までは在中邦人の人数は増加し、ピーク時では15万0399人にのぼっていましたが、尖閣問題が勃発した2012年以降は年々在中邦人の人数は減少し、現在は2007年当時と同水準の人数に戻ってしまったというのが現状のようです。

地域ごとの邦人数

さて、中国国内の日本大使館及び日本領事館は次のとおりです(カッコ内は管轄地域)。

さて、上記の各大使館・領事館の管轄地域ごとの邦人人数を上位順に並べると次のとおりです(カッコ内は前年比)。

  1. 上海総 58,161人(ー3.3%
  2. 広州総 20,669人(ー2.3%
  3. 中国大 12,452人(+4.4%)
  4. 大連事 5,338人(ー6.7%
  5. 青島総 2,460人(+6.0%)
  6. 瀋陽総 1,500人(ー1.3%
  7. 重慶総 889人(ー6.0%

こうやって見ますと、在中国の邦人のうち、半数以上は上海総領事館管轄内にいることが分かりますね(首都である北京市を管轄する大使館管轄地域の人数の約5倍)。

上海に在住していますと、多くの場所で日本人の方をお見かけするので、減っているという実感はそもそもないのですが、数字としては上海市も減少傾向といえます(実際、上海日本人学校も生徒数がかなり減少しているようです)。逆に、大気汚染が比較的深刻になりがちな中国大使館管轄地域では、前年に比して在中邦人数が増加しているのが少し意外な気がしますね。

中国の祝日

今回は、中国の祝日について紹介します。

当然ながら、中国と日本は国が違いますので、祝日も違います。日本では祝日でない時に多くの中国人が連休で日本を訪れ、そんな中国人を目にして「なんだ、中国人は休みが多いな」なんて思ったりすることはないでしょうか。

中国の1年の祝日は、大体毎年11月末から12月初旬にかけて中国政府機関のうち、国務院という機関が、翌1年の祝日のスケジュールを通達によって公布します。*1

*1:2018年の祝日は2017年11月30日に公布されました。

中国の祝日は次のものがあります(以下は2018年のもの)。

  • 元旦(1月1日)
  • 春節(2月15日ー2月21日)
  • 清明節(4月5日ー4月7日)
  • 労働節(4月29日ー5月1日)
  • 端午節(6月18日)
  • 中秋節(9月24日)
  • 国慶節(10月1日ー10月7日)

中国の場合、いわゆる日本の三が日といった概念はなく、中国にとってはあくまで次に述べる春節がお正月になりますので、12月末からの年末年始は、大した休みがありません。2017年から2018年にかけての年末年始についていえば、カレンダー上は12月30日から1月1日までの3日間のみがお休みです。

さて、中国の祝日で大型連休とされるのは、上記のうちの春節国慶節で、概ね1週間程度連休となります。この期間は大型連休だけに、多くの中国人が国内、国外を問わずに出掛けることが一般的です。一般的に、公務員も会社員も、連休前の1週間頃からは徐々に休暇を取り始め(早めに地元に帰ったり)、中国の会社、役所がスローダウンしていき、休みの期間中は基本的に全てストップすることになります。

休み期間中に仕事をするということは、基本的に期待できませんので、これらの休暇の前後は、注意が必要です。中には、これらの連休中は中国の現地法人は休みだから、日本本社に戻って出張出勤をされる駐在員の方も見られ、何ともいたたまれない気持ちになることもあります。

ただ、あまり知られていないので、敢えて強調させていただきますと、中型又は大型連休の前後の土曜日又は日曜日に振替出勤するものとされているのが通常、ということ。そのため、祝日があったとしても、あまり休んだ気になれない…というのが、中国の祝日ということになります。

特に、日本の祝日のように、火曜日、水曜日などに単発で祝日が設定されることがなく、大体は土日前後の月曜日か金曜日に合わせた休日設定がされることが通常なので、週の半ばで休んで週末に向けて頑張る、、ということもありません。

www.gov.cn

中国の言葉

さて、早速ですが中国における公用語は何でしょうか。

もちろん、中国語、なのですが、実は中国語というと若干正確ではなく、「普通語」が公用語になります。しかし、「普通語」って何?中国語じゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

中国の国土面積(陸地面積)は約960万平方キロメートル(日本の国土面積は約38万平方キロメートル)と、世界第4位の広さを誇っており、2016年末時点(旧暦)における人口は、138271万人(海外、香港、澳門、台湾の華僑を除く)にのぼっています*1。そして、現時点で公表されている中国政府の統計によれば、中国国内には56の民族と、130種類の言語が存在するとされています*2。方言としては、大きく分けて①北方語、②呉語、③湘語、④贛語、⑤客家語、⑥粤語、⑦閩語の7つに分類されます(詳細は下記記事が詳細です)。

language-and-engineering.hatenablog.jp

このように、一口に中国と言っても、国土の広さ、人口・民族・言語の種類の多さから、「中国語」とひとくくりにすることができないのです。

そのような中で、中国では、北京語の語音をもって「普通語」の標準音とし、また、北方語をもって「普通語」の基礎方言とすることとされ、これを前提として、憲法及び法律により、「普通語」をもって全国通用語、公用語と定められています(政府の報道官や、国営ニュースのアナウンサーなどが話す中国語は極めて標準的な発音、普通語と言われています)。

そのため、日本の学校や語学教室、あるいは中国現地の語学教室などで学習する「中国語」は、 一般的には「普通語」で、北京語での発音に依拠したものになります。

また、聞いたところによると、北方語以外の方言を母語とする中国人は、学校教育課程において「普通語」を学習する授業を受けるようです。